カラーコラム 11 |
カバマダラ 北條 篤史 そこで、注目すべき現象を述べますと1980年代までのカバマダラの飛来(記録)は単発の1頭だけでした。しかし、1997年以降、今年の記録はすべて複数でさらに卵や幼虫までが複数記録されてます。大須賀町の発生地の方に伺ったら、「この蝶は6月過ぎにたくさんここで飛んでいた」とおっしゃっていた。そうすると、10月下旬に多数見られたカバマダラは2度から3度ここで発生を繰り返していたのではないかと想像をします。 1997年以降、地球温暖化によって南方系の蝶が静岡でも世代を繰り返せる環境になったのかと思いますが、それほど自然界は人間の考えるほど単純ではないことも覚悟してますので、今後のカバマダラの調査が楽しみです。 終わりに、カバマダラはどんな蝶かご紹介します。写真の成虫は翅の裏ですが、最近、みなさんの家の花壇や公園でよく見られるツマグロヒョウモンというオレンジ色に黒点のある蝶に良く似ています。フウセントウワタという生け花に使う植物にも飛んできます。 写真は磐田市鮫島にて入交 修氏により撮影されたものてす。 |
自然史しずおか第11号の目次 自然史しずおかのindexにもどる Homeにもどる 登録日:2007年1月3日 NPO 静岡県自然史博物館ネットワーク spmnh.jp Network for Shizuoka Prefecture Museum of Natural History |